日本フィルハーモニー交響楽団 x LIMITS
(リミッツ)によるコラボレーションパフォーマンス

日本フィルの愛称で親しまれる日本フィルハーモニー交響楽団。1956年の創立以来、一音の誤差も許されないクラシック音楽の世界で、その伝統と歴史を紡ぎながら発展を続けているオーケストラです。コネクテッド・インクで実現する、競技型デジタルアートバトルを開催するリミッツとのコラボレーションは、日本フィルにとって未知の挑戦であると日本フィルハーモニー交響楽団の事務次長兼音楽の森部長の別府一樹さんは語ります。

日本フィルハーモニー交響楽団について紹介をお願いします。

別府:日本フィルハーモニー交響楽団は、まもなく65周年を迎えるオーケストラです。全国でさまざまな活動を展開しており、現在最も力を入れているのが、2011年より続けている東日本大震災の被災地での音楽による支援活動です。芸術的なことはもちろん、世の中に何ができるか、社会性も追求しながら活動をしています。

リミッツとのコラボレーションはどのようなパフォーマンスになる予定ですか?

別府:全くの未知です。音のアートと視覚的なアートとの相性はよいとは思うものの、限られた時間でゼロから描いていくアートバトルと、決められたものを再現する芸術であるクラシック音楽をどのように組み合わせるかは当初からの課題でした。いまだに悩みの連続ではあるのですが、実際にアイデアを議論するなかで、全く新しいものができるなと感じています。本当に面白いものを作ろうと、お互いを尊重し合って、その場で生まれてくる何かに想像力を馳せながらやっているところに新しさがあると思っています。

コラボレーションの大変さはありますか?

リミッツからは彼らがやっていることへのプライドや想いをビシビシ感じます。同時に、我々にも120%の信頼と尊敬をもって臨んでくれているなと感じて、その想いに応えて、よいものにしなければいけないなというプレッシャーも感じています。 ゼロからすべてを構築していくことは、今回のコラボレーションの面白さでもあり、大変さでもあります。誰も見たことがないものを作り出そうとしているので、想像力を働かせながら、お互いがどう作れるか、本当の意味でクリエイティブでないとなりません。絵を描くアーティストも僕らの演奏家も、志が高いので限界がありません。それが大変でもあり、刺激的で学びの多い部分だと思います。何かを作るということは不安と向き合うことと同じなので、皆が不安であるというのはしんどいけれど大事だなと思いますね。

コラボレーションパフォーマンスの見どころを教えてください。

作品を作る過程自体がアートというのは、今回の大事なポイントのひとつであると思います。アートは作品の力や価値が注目されがちですが、本当に大事なのはそれを作り出した人の感性やロジックや想いだったり、作品制作の過程でのテクニックや背景であると思います。過程に思いを寄せると、アートは人生にとってもっとポジティブで実用的になります。芸術はアートのためのアートであってはいけなくて、アートにふれる人の人生が豊かになったり、楽しくなったり、創造的になったりするための土台になるものだと思っています。今回はその最たるものになるのではないかと考えています。

パフォーマンスをご覧になる方へ、メッセージをお願いします。

別府:クラシックを専門にする我々にとって今回のパフォーマンスは挑戦です。みなさんがよく知っている楽曲を使いますが、その姿や当日立ち上がる音は我々もみなさんも誰も経験したことがないものです。リミッツとのコラボレーションでどんな空気が生まれて、皆さんの心の中でどんな科学反応が響き合うのかを今から楽しみにしています。ぜひリアルタイムでその瞬間を味わっていただけたら嬉しいです。

Interviewee

別府一樹

別府一樹

日本フィルハーモニー交響楽団
事務次長 兼 音楽の森(教育・地域活動)部長

出演者

ヴァイオリンソロ:田野倉雅秋

日本フィルハーモニー交響楽団 コンサートマスター

Masaaki-Tanokura
Kotaro Nagano

チェンバロ:永野光太郎

1stヴァイオリン:佐藤駿一郎

Syunichiro Sato
Karin-Taketoshi_copyright

2ndヴァイオリン:竹歳夏鈴

ヴィオラ:中川裕美子

Yumi
Tetsuya Osawa

チェロ:大澤哲弥

コントラバス:宮坂 典幸

Noriyuki Miyasaka
Wataru Okawara

打楽器:大河原渉